健康のための外食の選び方

前向き人生
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外食の選び方を少しだけ工夫

外食は総じてカロリーが高いと思いがちだ。しかし、メニュー選びに気をつければ、摂取カロリーをコントロールすることは十分可能。選び方を少し変えるだけで、減量中でも外での食事を楽しむことができる。

例えば、サラダの選び方を考えよう。人気の高いツナサラダは167kcal。これは、オイル漬けのツナ缶を使うことが多く高カロリー。それより、大根サラダなら82kcal。同じ量でも2倍の開きがある。パスタの場合、ミートソースは620kcal。粉チーズをかけるとさらにカロリーアップしてしまう。それより、ボンゴレビアンコの方が533kcalと少し控えめ。オムライスとドライカレーだと、カロリーとしては似たような印象があるが実は随分違う。オムライスは卵と油がたっぷり使ってあって、921kcalもある。一方のドライカレーは630kcalなので、1.5倍もの差がある。

ファーストフードの代名詞であるハンバーガー。減量のために肉をさけ、フィッシュバーガーを頼む人が多いと聞くが、これは意外にタルタルソースがくせ者で330kcalと高カロリー。逆に普通のハンバーガーは248kcalと実はそれほどでもない。また、クラムチャウダーは牛乳ベースのため218kcalもある一方、野菜や牛骨で作ったコンソメはなんとたったの4kcal。

外食で鶏肉の揚げ物を食べる場合、「チキンかつ」と「から揚げ」ではどちらを選ぶべきかというと、軍配はから揚げの297kcalにあがる。チキンかつはなんと438kcalで、これも1.5倍もの差がある。原因は、衣のつけ方の違いで油の吸収率に差があるということだ。どうしてもチキンかつを食べたい場合は、衣を外して食べるという工夫をするといいだろう。体重コントロールが必要なプロスポーツ選手がよくやる手法だ。

最近では、メニューにカロリーや塩分表示のあるレストランも多いし、スマホアプリの中には、写真を撮るだけでカロリー計算してくれるものもある。減量目的で外食をあきらめるのではなく、選び方を少し工夫するだけで食事を楽しめる。

今回は、健康的に減量するための、外食への気遣いポイントについて取り上げる。

外食への気遣いで減量

外食では減量は無理だとあきらめてしまいがち。しかし、前述の通り、選び方やひと工夫で、外食もローカロリーになる。例えば、洋食、和食、中華という選択肢がある場合、脂肪分が少なめで低カロリーの和食は、減量向きの外食といえるだろう。

「和食」の外食

最初は和食の外食について、「健康的に減量する」という観点で考えてみよう。

主食のごはんは、腹持ちが良く、ビタミン、ミネラルも補給してくれる。ごはんを主食に、魚などのおかず、野菜を使ったサイドメニュー、みそ汁などの汁物をつけた定食は、栄養バランスがよく、カロリーも控えめだ。和定食を選ぶ重要ポイントは、必ず野菜料理つきのメニューにすること。刺し身、焼き魚、煮魚など、魚介類をメインにしたものなら、カロリー面は心配ない。

とんかつや天ぷらなどは避け、どうしても揚げ物を食べたいときは、ひれかつ定食を選ぼう。また、丼物を選ぶときは、牛丼や鉄火丼など、なるべく油を使っていない丼を選ぼう。なぜなら、カツ丼や天丼など、揚げ物がのった丼は、具だけでも高カロリー。その上、ごはんにまで油がしみているので、かなり危険といえる。単品で頼めるなら、野菜料理を追加して、丼のごはんを少し残す工夫をするといい。

そばと丼物のセットなど、主食同士のメニューは栄養が偏りがち。運動部で毎日激しいトレーニングをする若者向けだと考え、どれだけおいしくても、減量のためには敬遠したほうがいいだろう。

「洋食」の外食

外食の中で、かなりの頻度で食べるのが洋食だといえるだろう。人気が高い反面、パスタや肉料理など、高カロリーになりがちなのも洋食の特徴だ。メニューに記載のカロリー表示やスマホアプリを利用して、まずはカロリーをおおまかに把握してから選ぶことが重要。

内容としては、タンパク質も野菜もとれるセットメニューがよい。メインが肉料理なら、脂身が取り除きやすい鶏肉や、牛・豚のもも肉、ヒレ肉を選ぶといいだろう。フライやから揚げなどの揚げ物は避け、少なめの油で調達するソテーやシチューを選ぶ。

シーフード料理の場合は、調理法が決めてになる。サラダやきのこなどのつけ合わせの野菜がついていることも大切。パンかごはんか選べるときには、食べごたえと腹持ちを考え、フランスパンかごはんを選ぶ。スープは、ポタージュよりコンソメやチャウダー。ポテトサラダが出た場合は、カロリーが高めなので「半分残す」という方法がある。

パスタの場合、カルボナーラなどの高脂質なクリーム系を避け、あっさりしたものを選ぶのが基本。ただし、具が少なく、一見低カロリーのペペロンチーノやジェノベーゼは、意外に油の使用料が多く、高カロリーだということも知っておこう。トマトソースのあっさりしたもので、野菜、シーフード入りなどが減量にはよさそうだ。パスタ単品では野菜が足りないので、サラダやジュースをプラスするという工夫もいいだろう。

「中華」の外食

減量を考えたとき、油っぽいからと敬遠されがちな中華料理。しかし、油には腹持ちを良くする効果がある。間食を防ぐ意味でも、中華料理でおなかを満足させるのは、工夫しだいでは良い方法だ。

めん類を食べるなら、具だくさんの五目そばや、冷やし中華。とくに五目そばは、一品で野菜とタンパク質が一緒にとれるので健康的な減量に向いている。キクラゲ入りなら、食物繊維を補給することもできる。えびそばや鶏そばなどは、野菜が入っているかどうか、タンメンなどはタンパク質がとれるかどうかが決めてになる。揚げ物入りや、あんかけそばは避けた方がいい。具を残さず食べ、めんを少し残した方がダイエットには効果的。スープにも油がしみこんでいるので、全部は飲まないこと。

また、中華定食や野菜炒めなどの単品料理は、ごはん、スープなどと組み合わせて栄養のバランスをとる。減量するなら、脂身の多い肉を使う酢豚などは避けた方が良いだろう。エビチリやマーボー豆腐は野菜不足なので、野菜料理の小皿がついているかをチェックする。

あんかけ料理は、見た目より高カロリーだ。減量するなら、あんのかかった丼物は避け、めん類や単品では、あんを落としてから食べる。全体的に下処理の油通しなどで、高カロリーになりがちな中華料理。その分、ごはんを残してカロリー調整するような工夫が減量には効果的だ。

コンビニ利用時の気遣い

今やコンビニエンスストアやスーパーマーケットの弁当や総菜は私たちの食生活に欠かせない。コンビニ弁当は、自宅の食事でも外食でもないという意味で「中食」とも呼ばれるらしい。単身者・高齢者の世帯だけでなく、全世帯で中食の利用は増加傾向にあり、減量のためには、この選び方を考える必要がある。コンビニやスーパーのおかずを利用したダイエットレシピを公開するサイトも色々出てきている。

コンビニの惣菜には、低カロリーで栄養バランスが良いものもある。上手に組み合わせて、ひと手間かければたちまちおいしいダイエットメニューができあがるだろう。例えば、カボチャの煮物にツナの缶詰めで作ったあんかけをかけて、電子レンジで温める。ひじきの煮物を卵でとじて、ごはんにかけてひじき卵丼などは非常に簡単な減量メニューだ。

せっかくコンビニやスーパーのおかずを利用したダイエットレシピを公開するサイトがあるのだから、使わない手はない。コンビニ食品のメリットは、調理時間が短くてすむことなので、忙しい人にも実践できる。コンビニ側も減量マーケットには敏感で、さまざまな新しい総菜を出してきている。経済的には少し出費が多い可能性もあるがそれは財布と相談だ。コンビニやスーパーの総菜利用のポイントはカロリーチェック。パッケージには必ず熱量や成分の記載があるので、できるだけカロリーが低いものを選択する。

お腹がすいているときには、コンビニやスーパーに行かないというのも大事。お腹がすいていると、つい余分なものまで買ってしまうからだ。とくにおやつなどは注意。「なんとなく買い」や、「ついで買い」はしないこと。

減量するなら、コンビニといえども目的をもっていくこと。コンビニのメリットはいつも新しい商品を提案してくれることだが、減量にとってはデメリットになることが多い。これくらいいいや、と買ってしまう新商品がカロリーオーバーの原因だと考えよう。さらに、遅い時間に立ち寄ることを極力避けたほうがいい。コンビニは美味しくて本格的なデザートの宝庫だ。夜のコンビニは、減量にとっては極めて危険だと考えるくらいでちょうどいい。

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